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  special | THE☆タイのスター | カラバオ

Carabao
カ ラ バ オ  

タイ本国では知らない者はいない大御所ロック・バンド、カラバオ。今年活動歴24年を迎える彼らだが、年を重ねるごとにいぶし銀のごとくシブイ輝きを増していく彼ら。タイフェスティバル2005のために来日したカラバオのリーダー、エート・カラバオに、話を聞くことができた。

俺は音楽を心から作りたいと思ってるから
お金のことは全然考えてないんだ

 タイフェスティバル2005内で行われた催しの中で最も注目度が高く、最も盛り上がったのは間違いなくカラバオのライブだった。カラバオのライブをひと目見ようというタイ人たちの並々ならぬ期待感と、ライブ中の高揚感といったらものすごいエネルギーだった。また、スマトラ沖地震の際リーダーのエートが発表した鎮魂歌「ツナミ」は、日本のニュースでも大々的に紹介され、日本人の間でもカラバオの認知度が一気に上昇。そんな中での今回の来日となった。

 タイフェスの2日前に行われたインタビューに応じてくれたエートは、なんと日本のハッピを着用 (ちなみにタイフェスのライブでもハッピを着用していた)。独特の飄々とした存在感は、なんとなく威圧的で近寄りがたい雰囲気。ところが、ハッピについて聞いてみると、「これか? これはチェンマイで買ったのさ。日本のものなのか? 背中を見てくれ。自分でカラバオのマークを付けてみたんだ(笑)」と、子供のように無邪気な笑顔を見せるエート。実際はとても気さくで飾り気のない人だった。そんな彼にとって今回のタイフェスでのライブは、2回目の来日となる。

「もう6~7年前かな。前回は博多でライブをしたんだ。毎朝5時に起きてホテルの回りをジョギングしたのはいい想い出だよ(笑)。前回はメンバー全員じゃなかったけど、今回はメンバー全員で日本に来ることができてとても嬉しい。俺たちを呼んでくれた大使館にはとても感謝している」と、エート。

↑コレがエートが常時着用していた日本製のハッピ。前身頃には「からばお」「うぇるかむ泰国」の文字が、背中にはカラバオの水牛マークが入っている。家紋と水牛が妙にマッチして、シブすぎっす。

 カラバオといえば今年で活動歴24年になる大御所バンド。これだけ長い間活動していて楽曲のアイデアが尽きることはないのかと、少しひねくれた質問を投げかけてみた。

「アイデアはそりゃあ尽きることはあるさ。だからいろいろ頭を悩ませないとな(笑)。でも実際は、日々感じたことや自分の身に起こったことを詞や曲に託してるから、曲が作れなくなることはないな。それから、俺は心から音楽が作りたいっていつも思ってるから、あんまりお金のことは考えねぇんだよ。それにメンバー全員で協力すること。これがバンドが長く続いてきた理由だと思うよ」。

 なるほど。そんな彼の真摯な姿勢をよく表しているのが前出の「ツナミ」であり、彼の呼びかけでいろんなアーティストが参加したチャリティアルバム『サップ・ナムター・アンダマン』なのだろう。

「『ツナミ』を作った時、俺はとても悲しい気持ちだった。多くの人が亡くなったし、俺の知り合いでも亡くなった人がいる。犠牲者のために自分にできることは音楽しかないからな。俺の曲が少しでも慰めになったり、売り上げ金で寄付できればいいと思ったんだ」。

 このチャリティアルバムがきっかけで世界中の人々にエート・カラバオとカラバオの名前が広く知れ渡った。

「そのおかげでこうして日本にも来ることができて嬉しいね」とエート。さらにタイフェス終了後タイに帰国した後は、「スマトラ沖地震やテロの被害者たちのためにヨーロッパとアメリカを回るんだ」と話してくれた。駆け引きや損得を全く度外視し、社会に対する疑問や怒り、悲しみを曲に託し、世間に問うエート、そしてカラバオ。彼らがタイでどうしてこれほどまでに支持されるのか、その理由がエートと話してよくわかった。

 最後に日本で行きたい場所はどこかと聞いてみると「富士山。キレイで静かなお寺。それから田舎の農家とか日本の普通の人の暮らしを見たいね。ショッピングは嫌いだよ」との答えが帰ってきた。まったく、彼らしい答えである。

 

Profile

エート・カラバオことユーンヨン・オーパークンとギーラティ・プロムサーカー・ナ・サコンナコンがフィリピン留学中に知り合い結成。バンド名のカラバオとは、タガログ語で“水牛”を意味する。1981年『キー・マオ(酔っぱらい)』でデビューするが、カラバオの名を一躍有名にしたのが1984年にリリースされたタイ音楽史上に残る名作『Made in Thailand』。このアルバムは300万枚以上ものセールスを記録、人気を不動のものにした。以来、24枚ものアルバムをリリース。最新アルバムは『Sa Muk Kee Prated Thai』。また、エートの呼びかけに制作されたスマトラ沖地震の被災者支援アルバム『サップ・ナムター・アンダマン(アンダマンの涙を拭いて)』が話題になった。

http://www.carabao.net/