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  アムパワー水上マーケット  


サファリ・ワールド 鳥と遊んだり、遊ばれたり
川面から見た市場。暗くなってもにぎやかだ
サファリ・ワールド 特設展望台でキリンに餌付け
古い商店街をそのまま観光地にしてしまった

 これまでタイで水上マーケットと言えば無条件にダムナン・サドゥアクの名前が挙がったが、最近はアムパワーの人気が高い。ダムナン・サドゥアクは早朝市場だが、アムパワーは週末の夕方からのみ開かれる。場所はバンコクの南西のサムット・ソンクラム県で、距離にして約80キロ。車なら2時間もかからずに到着してしまう。
  この便利さがあり、最近はタイ人を中心にものすごい人出でにぎわっている。週末の二日間しか開かれないというのもまた、旅行者の集中に拍車をかけているようだ(一部の商店やレストランは平日も開いている)。

新しきをたずねて古きを知る
 ダムナン・サドゥァクと同じで、アムパワーもまた観光客を集めるために作られた市場だが、水辺の商店は古い民家や商店街をそのまま利用して再開発されている。こうしたノスタルジーをかきたてる手法は最近旅行しているもので、タイの全土でこの手の“古き良き時代の再現”による町おこし(市場おこし)が進められている。
  経済の発展にともない、タイのよさが失われていることにタイ人たちも気づき始めた。高齢者はそれを懐かしみ、若者は新感覚のおしゃれと受けとめ、いずれの町も市場も大人気だ。心落ち着くタイの町並みは、もはやこういう人工的な場所でしか楽しめないのだろうか。そう思うと、ちょっと寂しい気がしてしまう。

蛍の光を求めて舟に乗る
 水上マーケットと呼ばれるだけあって、見どころは岸にずらりと並んでいる舟だ。一艘の舟が一軒の店で、そこでは麺類、シーフード、タイカレー、甘いお菓子、冷たい飲みものが売られている。屋台と同じで、食べ物を手にしたら適当な場所に腰を下ろし、さっと食べてしまうのがコツ。テーブルや椅子を用意しているところもあるが、基本はその場での立ち食い座り食いだ。
  適当に市場内を歩いたら、舟に乗ってみよう。観光用の舟が浮かぶ船着き場があり、そこから水面に出ることができる。この市場を流れるのは川ではなく、メー・クローンと呼ばれる運河である。
  舟は明るいうちでも乗れるが、完全に陽が落ちてからでも人気がある。景色はまったく見えなくなるが、かわりに見えるのが蛍の光。このメー・クローン運河の岸辺は有名な蛍の生息地で、季節によっては舟の上からほのかに光る蛍の群れを観察することができるのだ。
  日本ではすっかり見られなくなった夏の風物詩。日本人のみならずタイ人も、この小さな耀きを求めてアムパワーで、暗くなるまで待ち続けるのである。
アムパワー水上マーケット
県名 サムット・ソンクラム
行き方
バンコクの南バスターミナルからサムット・ソンクラムまで行き、そこからソンテウやトゥクトゥクに乗って約30分。バンコク都内の旅行代理店では送迎付きのツアーも用意されている。

*内容については取材当時のデータとなりますのでご了承ください。