靴下で作った人形が話題に──タイの女子大生靴下には様々な色や柄がある。しかし、靴下は靴下。それ以上の注目価値はない。ところが、靴下で作った人形が今、話題になっている。そして、この靴下人形がある女性に利益をもたらした。 話題の靴下人形の作者はラッガバン大学の建築学部5年生のラッタナー・メーティギャンガイさん。初めて靴下で人形を作ったのは2年前、2003年のこと。ある時、靴下から動物を作るという内容のテレビ番組を見たラッタナーさんは、ぜひ自分でも作ってみたいと思い、気軽な気持ちで靴下で人形を作ってみた。ファニーな表情のその人形は友人の間で評判になり、友人たちのために作ってあげるようになった。初めて人形を売ったのは大学内で“アートストリート”というイベントがあった時。「その時は20個作って売ったんだけど、売りはじめて1時間もしないうちに売り切れてしまったんです。みんな、かわいいと褒めてくれました」。 それから人形のオーダーを受けるようになった。「子供用家具を販売する友人の店に、展覧会や内覧会などがある際に人形を置いてもらったりもしました」。ラッタナーさんの人形はたちまち評判になり、よく売れた。また、チャトゥチャクマーケットの人も人形を気に入り、注文が入るようになった。それで彼女は、毎週土曜日に人形を卸すため、金曜日の夜には眠らずに人形を作り続けた。1週間に20〜30個のオーダーが入り、1ヶ月に6〜8000バーツの収入に繋がったという。オーダーを始めて4〜5ヶ月、オーダーは増える一方。180〜200個もの注文をする日本人もいた。勉強との両立も難しくなり、疲れ果ててしまった彼女はオーダーをやめてしまった。 「何のために私は人形を作っているのか疑問に思ったんです。ブン(彼女の愛称)が人形を作り始めたのは、ただ単にかわいかったから。人形を作って人に売ることが目的じゃなかった。最初に作り始めた時は人形を縫っている間とても楽しくて幸せでした。でも、オーダーが多すぎてストレスが溜まってしまったんです。だからオーダーの受け付けを減らすことにしたんです」。原点に戻った彼女はオーダーを減らし、1ヶ月に20〜30個の人形を作ってカオサンで売り始めた。「カオサンで売ってる時はすごくおもしろかった。刺激にあふれてて遊ぶことができるし、ストレスも溜まらないし楽しかった。チャトゥチャクで売ってた方が儲かる。カオサンでの販売は収入は少ないけど、自分のペースでできるから気楽だったの」と、ラッタナーさん。それで自分のペースで楽しみながら人形作りをしていた。 ところが2004年の年末にとても大きなチャンスが訪れた。ある新聞が彼女にインタビューしたことがきっかけで、2005年の正月に600〜700個もの大量注文が入ったのだ。それで家族総出で人形を作った。さらに大きなチャンスは続く。アメリカのビジネスマンが彼女の人形を海外市場へ輸出することを進めたのだ。これはいいチャンスと思い、海外輸出のための契約を結び、「B-Monster」という会社を作った。この会社でラッタナーさんはデザインと制作を担当し、彼女の2人の姉が受注と材料の仕入れ、経理などを担当している。体制が整ったとはいえ、現在もまだ現役大学生であり、人形はラッタナーさんの完全ハンドメイド。そのため、試験などがある場合はオーダーを、試験が終わるまで待ってもらうこともある。 将来の目標を問うと、「大学を卒業したら普通にOLとして働きたい。パッケージのデザインがやりたいんです。でも、B-Monsterも副業としてずっと続けていきたい。利益はおこずかい程度でいい。人形を手にした人が、私の作った人形に愛着を持ってずっと好きでいてくれるようなものを作りたい。勉強をしながらビジネスをするのはとても大変です。いろいろ問題も発生して、それをひとつひとつ乗り越えて私は成長しました。自分のしていることに誇りを持てます」と語ってくれた。 ラッタナーさんの作る人形は、以下で購入することが可能。オーダーの場合、靴下から制作するため柄を選ぶことはできないが、色、性別、アクセサリーなどは選ぶことが可能。キュートは靴下人形、おひとついかが? (2005年5月24日-タイ)
■靴下人形の購入可能ショップ
チャトゥチャクマーケット(ウィークエンドマーケット)14ブロックの3(4ブロックの1に移動する予定あり)
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