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海のジプシー、モーケン族の村
海のジプシー、モーケン族の村
いわゆる「ニモ」も普通にいる
いわゆる「ニモ」も普通にいる

 スリン諸島はアンダマン海に浮かぶタイ領内の島々の中で、もっとも北に位置している。この島より先は、ミャンマーの領海だ。北に目を向ければそれらの島々がかすかに見えるが、西には荒い海しかない。南部西側のここは、この国の辺境なのである。
  島は海洋国立公園に指定され、タイ政府の元で管理と保護が行われている。そのためリゾートホテルの建設などの観光開発が禁止されているし、海が荒れるため南のシミラン諸島と同様に雨季は閉鎖になってしまう。年の1/3は一般人の立ち入りができず、それもあってタイの島々が本来持っている自然が残されている。その美しさはこの国の領土内に浮かぶ島々の中で一二を争うといっても間違いではない。
  テントを中心とした宿泊施設があるが、スキューバダイビングだけならパンガーやプーケットからツアーで日帰りも可能だ。

タイで一二を争う美しさ
 諸島と呼ばれているように、ここは本島のスリン島を中心に、周囲を小さな島々が取り巻いている。一帯の海は、どこも絶好のダイビングスポットだ。海は青く、それでいて潜ると透明で、どこまでも深く遠く見通すことができる。透明度の高さでは東のタイ湾に浮かぶタオ島の一帯が有名だが、こちらのほうが勝っているかもしれない。
  しかし、自然の破壊は目に見えないところで進んでいる。タイ政府は今年に入って海洋国立公園内のいくつかのエリアを立ち入り禁止にする措置を取った。珊瑚礁の死滅化が予想以上のスピードで進んだからだ。
  白化した珊瑚が山のように積み重なって沈んでいる海はタイ国内にたくさんある。それが観光開発によるものかはわからないが、とりあえず様子を見ようということだろう。絶好のポイントに潜れなくなって残念だが、歓迎したくもあり、複雑な気持ちである。

観光業を壊滅させないために
 ご存じのようにミャンマーは、現在も事実上の鎖国状態が続いている。破壊が進んでいると言われているタイの島々でさえ、これほど美しいのである。観光の手が入っていないミャンマーの海と島は、いったいどれほど美しいのか。あの国が開放され、旅行者が気軽に行けるようになったら、人々はこぞってそちらを目指すだろう。そのときタイが勝っているのはホテルの立派さとサービスのよさくらいだろうか。
  そうならないためにもこの国は、自然保護と観光推進の両立を真剣に考えなければならない時に来ている。日本人もタイ人とひとつになって、この問題に対処していきたい。
スリン諸島海洋国立公園
県名 パンガー
行き方
島へ渡る船着き場は県内に数カ所あるが、今回利用したのはクラブリー郡内の船着き場。バンコクから空路ならスラー・ターニーあるいはプーケットの空港へ飛び、そこからバスで移動する。長距離バスを利用するならバンコクの南バスターミナル(サーイターイ)から直接クラブリーに行くか、周辺の大都市に移動してから短距離バスに乗り換える。

*内容については取材当時のデータとなりますのでご了承ください。